男性が育休を取るなら、何か月にするべきか。迷っている方は多いのではないでしょうか。


- 前例のない職場で育休を申し出た流れ
- 1か月から3か月に延長した理由
- 育休中にもらえる給付金の条件
- 最初の振り込みまでにかかった期間
結論からお伝えします。男性の育休は、取れるなら取ったほうがいいというのが私の答えです。妻の負担を減らせるうえに、生まれたばかりの子と過ごす時間は二度と戻ってこないからです。
私は電気通信の施工管理の仕事をしていたころ、2人目の子どもが生まれたタイミングで育休を取りました。社内では男性として初めての取得です。当初は1か月の予定でしたが、途中で3か月に延長しています。
ただしお金の面では準備が必要でした。給付金が振り込まれるまで、約3か月かかったからです。その経緯も含めて、正直にお伝えします。
社内で男性初の育休を取るまで
私の会社では、それまで男性が育休を取った例はありませんでした。前例がなくても、伝え方と準備しだいで取得はできます。
まずは申し出るまでの流れをお話しします。
出張と夜勤の多い職場
当時の仕事は、出張の多い現場の管理でした。家に帰れるのは週末だけで、現場によっては1〜2か月に一度という時期もあります。
夜勤もあったため、子どもの世話に確実に協力できる働き方ではありませんでした。2人目が生まれるとなったとき、このままでは妻に負担が集中すると感じたのです。
そこで育休を取るという選択肢を、真剣に考え始めました。
1か月前に課長へ相談
育休を取りたいと伝えたのは、取得予定の1か月ほど前です。相手は直属の課長でした。
反応が心配でしたが、特に問題なく受け入れてもらえました。男性の育休を認めない対応が問題視される時代になっていることや、業界として若い人材を呼び込む必要があることも、背景にあったのだと思います。
一緒に進めた引き継ぎ
休む前に一番力を入れたのが引き継ぎです。現場の仕事は、担当者が抜けると止まりやすいからです。
上司には、どの案件をどこまで進めているか、誰に連絡すればいいかを伝えました。口頭で説明するだけでなく、実際に一緒に作業しながら引き継いだのがポイントです。
- 担当している案件の一覧
- 案件ごとの進み具合
- 案件ごとの連絡先
- 一緒に作業しながらの確認
1か月の予定を3か月に延長
育休に入ってまもなく、1か月では足りないと気づきました。想像していたよりも、はるかに手が足りなかったのです。
延長を決めた理由と、手続きの流れをお伝えします。
3週間目に延長を決めた理由
延長を決めたのは、育休に入って3週間ほどたった頃でした。
生まれたばかりの赤ちゃんの世話は、昼も夜も関係ありません。そのうえ上の子の保育園の準備や送り迎えもあります。私が職場に戻れば、この全部が妻ひとりにかかると実感しました。
なかでも妻の負担が大きいと感じたのは、赤ちゃんが泣き止まない場面です。母乳でないと落ち着かないときは、私が代わることができません。だからこそ、それ以外のことは少しでも引き受けたいと考えました。
延長の連絡と手続き
延長は、会社にメールと電話で連絡しました。そのうえで必要な書類に記入し、メールで送っています。
法律上、育休の終了予定日を後ろに延ばすときは、原則として終了予定日の1か月前までに申し出ることになっています。私は育休に入ってから延長を決めたので、会社が柔軟に対応してくれて助かりました。延長を考えている方は、早めに相談することをおすすめします。
育休中の1日の過ごし方
育休中は、1日のほとんどを子どもたちの世話に使いました。退職したあとの1日がどうなったかは脱サラ後の1日のスケジュールに書いています。
- 上の子の朝の準備と保育園の送り迎え
- 妻と協力しての赤ちゃんの昼夜の対応
- 掃除や洗濯などの家事全般
- 朝昼晩3食の料理
- 献立の買い物と消耗品の買い足し
なるべく妻に負担をかけないことを心がけていました。私にとって育休は、休むための期間ではなく、家のことを引き受けるための時間でした。
育休中のお金の実際
育休中は給料が出ません。その代わりに給付金があります。制度を知っておくと、休むことへの不安がかなり減ります。
ここでは、私が受け取った給付金と、振り込みまでにかかった期間をお伝えします。
育児休業給付金の基本
雇用保険に入っている会社員が育休を取ると、育児休業給付金を受け取れます。育休を始めてから180日までは、育休前の賃金のおよそ67パーセントが支給されます。
さらに育休中は、健康保険や厚生年金の保険料が免除されます。給付金には税金もかかりません。そのため手取りで考えると、割合の数字以上に受け取れる計算になります。
給付金に税金がかからないことは、翌年度の住民税にも関係します。私の場合、育休を取った年の所得をもとにした年度で、住民税が約11万円下がりました。詳しくは退職後の住民税は1回6万6千円に書いています。
出生後休業支援給付金の上乗せ
2025年4月からは、出生後休業支援給付金という制度も始まりました。私もこの給付金を受け取っています。
父親の場合、子どもが生まれてから8週間以内に、通算14日以上の育休を取ることが基本の条件です。配偶者の状況によって条件が変わるので、詳しくはハローワークや勤務先で確認してください。

- 育休前の賃金の13パーセントを上乗せ
- 上乗せの対象は最大28日間
- 育児休業給付金と合わせて80パーセント
- 保険料の免除と非課税で手取りは実質10割相当
振り込みまで約3か月の空白
気をつけてほしいのが、振り込みまでの時間です。私の場合、申請してから最初に振り込まれるまで約3か月かかりました。

私は貯金があったので、生活に困ることはありませんでした。ただ、貯金がなかったらどうやって暮らすのだろうと、正直に思います。
これから育休を取る方は、生活費の3か月分ほどは手元に用意しておくと安心です。退職後の貯金の減り方については、脱サラ半年で貯金は150万円減るで実額を公開しました。
育休明けに退職を決めた理由
3か月の育休を終えて、私は職場に戻りました。しかし復帰してまもなく、退職を願い出ています。
そこに至るまでの状況をお伝えします。
働き方は育休前のまま
仕事を続けていれば、出張や夜勤は育休前と同じように続いていたはずです。
復帰後は退職を願い出ていたこともあり、日勤の仕事が中心でした。それでも現場が遠く、朝早くに家を出なければならない日がありました。
一方で、家では子ども2人の世話があり、妻の負担は大きいままです。昼間も含めて私が協力しなければ、家庭が回らない状況でした。
職場に残した負担
育休を取ったことに後悔はありません。ただ、ひとつだけ心残りがあります。
私が抜けたことで、職場の仲間に負担をかけてしまったことです。あとから、上司の業務の負担が増えていたと聞かされました。
引き継ぎを丁寧にしても、人がひとり抜ける影響はゼロにはなりません。そのことも、正直に書いておきます。
家族との時間を選んだ決断
退職を決めた理由は育児だけではありません。家庭の事情で、まとまった時間が必要になったこともあります。詳しい経緯は会社員を辞める前に必ずやるべき準備7つと貯金額に書きました。
辞めることを家族にどう伝えたかは会社を辞めると妻に伝えた日にまとめました。
それでも、育休中に家族と過ごした3か月は私にとってかけがえのない時間でした。生まれたばかりの子どもと毎日一緒にいられたことは、今でもよかったと思っています。
男性の育休のよくある質問
ここでは、私が育休を取る前後に気になったことをまとめます。給付金の条件や手続きは変わることがあるため、最新の情報はハローワークや勤務先で確認してください。
気になる項目だけでも目を通してみてください。
社内に前例がなくても育休は取れますか
取れます。私の会社でも男性の取得は私が初めてでしたが、取得の1か月ほど前に課長へ相談し、問題なく受け入れてもらえました。早めに伝えて、引き継ぎを丁寧に進めることが大切です。
男性の育休は何か月取るのがいいですか
家庭の状況によって変わります。私は1か月の予定で取りましたが、赤ちゃんと上の子の世話を妻ひとりに任せるのは難しいと感じ、3か月に延長しました。上の子がいる場合は、特に長めに考えておくと安心です。
育休中の収入はどれくらいになりますか
育休開始から180日までは、育休前の賃金のおよそ67パーセントが育児休業給付金として支給されます。条件を満たせば出生後休業支援給付金の13パーセントが最大28日間上乗せされ、保険料の免除などもあって手取りは実質10割相当になります。
出生後休業支援給付金は誰でももらえますか
条件があります。父親の場合は、子の出生後8週間以内に通算14日以上の育休を取ることが基本です。配偶者の状況によって扱いが変わるため、ハローワークや勤務先で確認してください。
給付金はいつ振り込まれますか
私の場合は、申請してから最初の振り込みまで約3か月かかりました。勤務先が手続きするタイミングなどでも変わります。生活費の3か月分ほどは手元に残しておくと安心です。
育休は途中で延長できますか
できます。法律上は、終了予定日の1か月前までに申し出れば、原則1回に限り延長できます。私は育休に入って3週間ほどで延長を決めましたが、会社に柔軟に対応してもらえました。
まとめ
男性の育休を3か月取って分かったことを振り返ります。
- 前例がなくても早めの相談で育休は取れる
- 引き継ぎは一緒に作業しながら進める
- 延長は原則として終了予定日の1か月前までに
- 給付金は賃金の67パーセントに13パーセントの上乗せ
- 最初の振り込みまで約3か月かかった
育休を取るか迷っている男性に伝えたいのは、取れるなら取ったほうがいいということです。妻の負担を減らせるうえに、生まれたばかりの子どもと過ごす時間が増えます。
赤ちゃんのしぐさや表情は、毎日のように変わっていきます。その変化をそばで見られるのは、今だけです。今という時間は、あとから取り戻すことができません。
私は育休を終えたあと、会社を辞めて新しい働き方を選びました。うまくいっていないことも多いですが、その記録をこれからも正直に残していきます。


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